覚えておきたい人物「宮沢賢治みやざわけんじ」について

雨ニモマケズ 風ニモマケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモ…

先生！何の呪文じゅもんですか？

呪文じゅもんじゃないよ！ 宮沢賢治みやざわけんじの「雨ニモマケズ」を暗記あんきしてるんだよ。

へー。そんなに有名なんだ？

宮沢賢治は、詩人しじん、童話作家どうわさっかで、日本文学の重要な作家の1人なんだよ。

ノートの書き方（例）

生い立ち

宮沢賢治みやざわけんじは1896年8月27日、岩手県花巻はなまき市に生まれました。賢治けんじは、子どもの頃から勉強ができ、盛岡高等農林学校もりおかこうとうのうりんがっこう（現在の岩手大学農学部）に入学しました。成績せいせきは優秀ゆうしゅうで、友人にも恵まれた学生生活を送りました。

学校を卒業すると、東京に移うつり住すみます。東京の生活の中でたくさんの詩しや童話どうわを書きながら、自分の生きる道を探しますが、妹の病気がきっかけで故郷こきょうの花巻はなまきに帰ることになります。

農業を教える先生として

故郷こきょうに戻もどった賢治けんじは農業教育のうぎょうきょういくに力を注そそぎました。花巻農学校はなまきのうがっこうで教師きょうしとして働き、農業技術のうぎょうぎじゅつの向上こうじょうに努めました。また、農民の生活改善せいかつかいぜんを目指して、農業や関連かんれんする知識ちしきを学べる「羅須地人協会らすちじんきょうかい」を設立せつりつし、農業や文学、音楽を通じて地域ちいき社会の発展はってんに力を入れました。

しかし、賢治けんじは病弱びょうじゃくで、特に晩年ばんねんは病気に苦しみながら詩や童話を作り続けました。1933年、37歳さいで亡なくなりました。

作風と主題

宮沢賢治の作品は、自然、農業、仏教的ぶっきょうてきなテーマが中心です。彼の詩や童話どうわは、自然の美しさや神秘しんぴ、人間と自然の調和ちょうわを描えがいています。

代表作

宮沢賢治の代表作には以下のものがあります。

『銀河鉄道ぎんがてつどうの夜』：星座せいざを旅する物語で、ジョバンニとカムパネルラという少年の友情ゆうじょうを描えがいています。

『風の又三郎』：主人公しゅじんこうを通して自然の壮大そうだいさを描えがいた童話どうわです。

『注文の多い料理店』：人の欲望よくぼうと自然の力について描えがいている童話です。

『セロ弾きのゴーシュ』：チェロを弾ひく青年、ゴーシュが動物たちとの交流を通じて成長する物語です。

「雨ニモマケズ」:賢治けんじが亡なくなった後に見つかり発表された詩しです。賢治が考える理想的りそうてきな人間像にんげんぞうを書いたものです。