小学生に読んでもらいたい本

学校図書館司書のおすすめの本

松左衛門先生
松左衛門まつざえもん
先生

ゆーちゃん、なんで本を読んだ方がいいかわかる?

小学生のゆーちゃん
小学生の
ゆーちゃん

う~ん。おもしろいから!?

松左衛門先生
松左衛門まつざえもん
先生

おもしろいのもあるね。でも、もっとたくさん良いことがあるよ。
本を読んでいろいろな文に触れることで、さまざまな言葉や文体を身に着けることができ、作文を書くのが上手くなるよ。 また、場面や人の気持ちを想像して読むことで、想像力がやしなわれて、国語のテストなどの問題に答えやすくなるんだよ。 自分の世界が広がるところも、本のいいところだよね。

小学生のゆーちゃん
小学生の
ゆーちゃん

へぇ~。たくさんいいことあるんだね。私も本を読もうっと!


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小学生5,6学年用のおすすめの本

題名 内容
『ブレイブストーリー』
角川書店
小学5年生の亘は、友人関係やお小遣いに悩みながらも、幸せな生活を送っていた。ある日、父から家を出て行くと告げられる。バラバラになった家族を取り戻すため、亘は異世界への旅立ちを決意した。

数年前に映画化された小説ですが、ぜひ原作を読んで欲しいと思う一冊。
上下巻あり読み応えがあるので、春休みに読むのにおすすめの本です。
『ぼくらの七日間戦争』
つばさ文庫(KADOKAWA)
東京下町の中学生が廃工場に立てこもり、子ども対大人の戦いがはじまった! 中学生の奇想天外な大作戦に、大人たちは大混乱。息もつかせぬ大傑作コミカル・ミステリー!

ベストセラーの本ですが、ハードカバーの本よりも、挿絵の入っているつばさ文庫が物語を想像しやすいようで、小学校の図書室でも文庫版の方が人気があります。
シリーズ本なので、一冊読むと続けて読みたくなり、読書があまり進まない子にもおすすめの本です。
『世界でいちばん素敵な宇宙の教室』
多摩六都科学館天文グループ 監修
森山晋平 文
三才ブックス
【「宇宙」と聞いて心がワクワクするのは、かつて空想しかできなかった宇宙の正体が、少しずつ解き明かされはじめているからかもしれません。…「はじめに」より】

Q&A形式で宇宙についてわかりやすく教えてくれる本。
ウルトラマンの故郷の「M78」が実在していることに驚きました。ウルトラマンをきっかけに、宇宙についても学ぶと知識の幅が広がりますね。
『精霊の守人』
上橋 菜穂子 作
偕成社
人界と精霊界が混在する世界で、女用心棒バルサの活躍を描いた冒険ファンタジー。精霊の卵が宿ったチャグム皇子をバルサが守る。

夏になると読みたくなるこの作品。
精霊界「ナユグ」の壮大な自然が爽快な気持ちにさせてくれます。
『秘密のスイーツ』
ポプラ社
理沙は、昭和十九年の日本に生きている雪子とケイタイでつながった。二人の友情は小さなタイムトンネルで結ばれ…。
直木賞作家のはやしまりこさんが書いた児童書です。

戦争を少し身近に感じる事が出来る作品。今のこの世界の状況の中で、戦争について考える一冊になれば、と思います。


小学生3,4学年用のおすすめの本

題名 内容
『すがたをかえるたべものしゃしんえほん』シリーズ
岩崎書店
大人も思わず「へぇ?」と思うような、食べ物の詳しい作り方が載っている本です。
子供と一緒に学ぶ姿勢が、まなびにつながります。
『ひとしずくの水』
ウォルター・ウィック 写真と文
林田康一 訳
あすなろ書房
【美しい写真とともに、水のさまざまな働きについて学ぶ知識絵本。肉眼では見えない一瞬をとらえた写真が、身近な水とH2Oを結びつけます。】

この本は写真集…ではなく科学の本です。美しい写真と共に、水について科学的に丁寧に説明してくれます。ミッケで有名なウォルター・ウィックさんの本です。涼しげな一冊。暑い日にどうぞ。
『雨ふる本屋』
日向理恵子 作
吉田尚令 絵
童心社
【おつかいの帰り、ルウ子は、カタツムリにさそわれて“雨ふる本屋”へ。ドードー鳥の店主が、ここにある本は、人間に忘れられた物語に、雨をかけてできあがるという…。】
雨の日に読みたくなる一冊です。ドードー鳥のフルホンさんの本屋さんの描写がとても好きです。苔むした床に不思議な雑貨の数々、素敵な仲間たち。読み終わると図書館に行きたくなります。
『花の咲く童話集 うめの花とてんとうむし』
岩崎書店
春にぴったりの短編が7編収録された本です。
安野光雅さんの装画を見るだけで春を感じます。
『開幕!世界あたりまえ会議』
斗鬼正一著
ワニブックス
【どんなに寒くても、服は着ないーバヌアツ
兄弟で兄弟で一人の妻をシェア――中国
世界には驚きの「あたりまえ」が溢れていた!】

もうすぐ夏休みですね。自由研究の題材は決まっていますか?この本には世界各国の「あたりまえ」が、たくさん紹介されています。世界の国々に興味をもつきっかけになる一冊です。夏休みは、世界の国と日本を比較してみよう!
『江戸のくらし』
太田 大輔 作
講談社
電気もガスも水道もない時代の人々の暮らしを、当時の道具や仕事を紹介しながら描いていきます。

最近、物価がどんどん高くなっていますね。
江戸時代はリサイクルやリユースが日常的に行われていたエコな時代だったとも言われています。
江戸時代の暮らしを知ることで、今の私たちのくらしの使い捨てになってしまっている部分を、子どもと一緒に見直してみましょう。
『小学生なら知っておきたい教養366』
小学館
子供は大人が思う以上に色々なことに興味を持ちます。この本には科学や文学、数々の著名人などなどたくさんの分野の雑学が分かりやすく書いてあります。
次のまなびにつながること間違いなしの一冊です。
『星座の神話伝説大図鑑』
グラフィオ 編
金の星社
【星座や星にまつわる神話・伝説を、迫力あるイラストとともに紹介する図鑑。星座の神話や、日本、中国、インド、アメリカなどの世界各地で語り継がれてきた伝説を紹介。】

雨上がりの夜空はとてもきれいで、星の観察をしたくなります。この本はきれいな絵と共に星座や星について詳しく教えてくれます。私の図書室では神話に興味を持った子によく薦めています。星から神話へ、神話から星へ、まなびを広げてみましょう。
『東大教授がおしえるやばい日本史』
ダイヤモンド社
歴史上の偉人たちに「すごい」だけの人なんて、この世にはひとりもいません。まわりから「やばい」と思われているような人が、誰にもできない偉業を成し遂げていることもあります。そんな人たちを紹介している一冊です。

6年生になると学ぶ歴史。小学生まなび研究会https://positive-learning.infoでは歴史の勉強のコツとして、まず時代の名前を全て覚えることを推奨しています。すると、偉人の名前を聞いた時、今の時代からどのくらい前の人かがなんとなく分かるようになり、興味がもちやすくなります。ぜひ、時代の名前を覚えましょう。

例)旧石器→縄文→弥生→古墳→飛鳥→奈良→平安→……


小学生1,2学年用のおすすめの本

題名 内容
『としょかんねずみ』
瑞雲舎
図書館に住むねずみのサムが、本を読むうちに書くことの楽しさを知り、子供たちと交流するお話しです。
物語を書くことを「おもいきってかいてみれば、とてもたのしいのに」とつぶやくサムに作文の楽しさを教えてもらえる本です。
『みえるとかみえないとか』
アリス館
宇宙飛行士の「ぼく」は目が3つあるひとの星に降り立つ。「ぼく」は、「後ろが見えないなんてかわいそう」とか「後ろが見えないのに歩けるなんてすごい」とか言われて、変な感じがする。
あたりまえってなんだろうと考えさせてくれる一冊です。
『めくって学べる きかいのしくみ図鑑』
Gakken(学研プラス)
身近にある機械や道具のしくみを、しかけやイラストを使って解説する図鑑です。
乗り物のしくみもあるので、乗り物好きな子にもおすすめ。
しかけのある絵本は公共図書館ではなかなか取り扱いがないので、入学祝にピッタリの一冊です。
『あまがえるりょこうしゃ
トンボいけたんけん』
松岡達英 作
福音館書店
【ツアーコンダクターのあまがえる君が、ペットボトル製のボートで陸上の昆虫をトンボ池探検に案内します。陸上の生き物にとって水の中の世界は、初めて体験することばかり。楽しさと驚きがいっぱいです。】

雨の日が続いています。この本は、あまがえる君と旅行をしながら、様々な池の生き物について学べる本。自然科学の絵本を多数描いている松岡達英さんの絵が、生き物たちの生活を生き生きと伝えてくれます。雨の日も楽しみながらまなびの時間を過ごしたいですね。
『うんちっち』
ステファニー・ブレイク 作
ふしみ みさを 訳
あすなろ書房
【うさぎの子が言う言葉はただひとつ。いつでもどこでも、うんちっち。ところがある時・・・。フランスのロングセラー絵本】

ブルーの爽やかな色の表紙が印象的なこの本。笑いあり、驚きありの楽しい絵本です。「うさぎの子シモンシリーズ」の 第一巻ですが、シモンのファンになる事間違いなし!
『おいしいぼうし』
シゲタサヤカ 文/絵
教育画劇
ある朝、おじいさんとおばあさんの家の前に、見なれないものが引っかかっていました。
ちょっとなめてみたら…「おい!」「しい!」
でもそれは、あの子の大事な大事な“ぼうし”だったのです…。

登場人物の表情がとても面白い本です。
絵本作家のシゲタサヤカさんの世界にハマること間違いなしの一冊。
『かえるくんどっちがどっち?』
松橋利光 作
アリス館
緑の小さいカエルから大きなヒキガエルまで、そっくりなカエルたちをならべて、前から横から後ろからくらべっこして、違いを発見!

表紙に3匹のカエルが載っていますが、全て同じカエルだと思ったら大間違い??
大人も勉強になる絵本です。
『かさ』
太田大八 作・絵
文研出版
【雨の中を女の子が赤いかさをさしておとうさんをむかえにいくまでに、ドラマチックで楽しいできごとに合う。墨一色の中に赤いかさを配した絵で伝える文字なし絵本。】

梅雨が明けたはずなのに、雨の日が多いですね。
なんとなく憂鬱になる雨の日ですが、なんだか雨の日も素敵だなと思わせてくれる本です。
文がないので、絵を見て物語を想像する楽しさがあります。
『ざっそう』
甲斐 信枝 作
福音館書店
かってきままにはえているように見える雑草が、互いに激しい生存競争をくり広げているのを知っていますか。必死で生きる雑草の姿を優しく鋭く描いた絵本です。

雑草が生い茂る季節がやって来ましたね。
普段何気なく生えているようにみえる雑草も、それぞれが生き残るために一生懸命です。
自主勉強で、身近に生えている雑草についてまとめるのも面白いですよ。
『ざりがにのおうさままっかちん』
おおともやすお 作
福音館書店
のぞみはちっともまっかちん(ざりがに)をつることができません。ところが、ある日、のぞみのエサにくいついたのはまっかちんの王様でした。保育園を舞台にした楽しいお話です。

暑い日々が続いていますね。
暑さにグッタリすることもあるけれど、本を読んで夏の楽しみを見つけてみるのはいかがでしょう。
『じゃない!』
チョーヒカル 作
フレーベル館
【きゅうり…じゃなくて、バナナ! みかん…じゃなくて、トマト! 固定概念を覆す、不思議なたべものの数々。発想の転換力、想像力を育む、新感覚のたべもの写真絵本!】

この本すごい!の一言につきます。固定観念がことごとく覆されて、不思議な読後感を与えてくれる一冊です。
『ソフィー・スコットの南極日記』
アリソン・レスター 作
斎藤 倫子 訳
小峰書店
ソフィー・スコットは、南極に向かう船の船長さんのパパといっしょに南極にいくことになりました。南極で起きる色々な事にわくわく、どきどきする毎日です!

今日もとても暑い日でしたね。
南極にまつわる本を読んで少しでも涼しい気分になるのはいかがでしょうか?
『たなばたものがたり』
舟崎克彦 文
二俣英五郎 絵
教育画劇
行事の由来えほんシリーズ
【織姫と牛飼いは出会ったとたん恋に落ち、自分の仕事を怠るようになります。】

今夜は七夕ですね。
日本の七夕が中国と日本の行事が合わさった行事だと知っていますか?
こちらの「行事の由来えほん」シリーズは、行事について詳しく教えてくれるので、図書室でもよくオススメする本です。
なんとなく知っている行事も改めて学ぶ事で新たな発見があって面白いです。
『ねこの手かします』
内田麟太郎 作
川端理絵 絵
文研出版
事件を解決できない警察署長が、ねこの手やのクロというねこから、ねこの手をかりる。事件は解決できるか? クロの恋心の行方は?

新学期が始まり、ねこの手も借りたいくらい忙しい日々がやってきました。
疲れた日々に癒しを与えてくれる一冊です。
『へんないきものすいぞくかんナゾの1日』
松橋利光 写真
なかのひろみ 文
【ダイオウグソクムシなどの深海生物から、身近でも知られていないふしぎな色形、生態の生き物を一日の流れで紹介。】

生き物の細部まで分かるとてもきれいな写真で、さまざまなへんな生き物の1日が紹介されています。冒頭の「“へん” というのはみんなとちがって“スゴイ”ということなのであ?る」という文がすごく好きです。
『やぶかのはなし』
栗原毅 文
長新太 絵
福音館
【カといえば刺す、という印象をもちますが、なぜカは刺し、血を吸うのでしょうか?知っているようで知らないカの生態を、カの目線で大胆に楽しく描いた観察絵本です。】

蚊に刺される時期になりましたね。長新太さんの絵の表紙を見るだけでどこか痒くなりそうです。
読んでみると、蚊について少し愛着がわくかも!?
『街どろぼう』
junaida 作
福音館書店
山の上に巨人がひとりきりで住んでいました。ある晩、ふもとの街におりていき、一軒の家をこっそり持ち帰るのですが……。

ストーリーはもちろん、イラストと装丁がとても素敵です。子どもたちには、こんな本に出会ってもらいたいと思えた一冊です。
『鬼大図鑑』
田村正彦 監修
金の星社
【古くは「日本書紀」に登場する「鬼」。日本人の日常にいきづく「鬼」とは何なのか。そのルーツとは? 風神・雷神、般若、酒呑童子といった有名なものから、地獄や世界の鬼まで、逸話とともに美麗なイラストで紹介。】

私の担当している学校の図書室で人気のある本です。鬼に興味を持つ事で、出典先の古典文学や民話に興味を持つきっかけになるのでオススメです。
『手話ではなそう
しゅわしゅわ村のどうぶつだち』
偕成社
しゅわしゅわ村にいるいろんな動物たちが生活する絵を見ながら、手話の表現を知る事ができる絵本。
手話に興味を持つきっかけになる本です。